- 2025年3月9日

退職を心に決め転職を決意したとき、自分の今までのキャリアに自信もあったし女性活躍の時代だし、何とかなるだろうと軽く考えていました。
それもあり、後任のことを考え転職先を決めるより先に、会社には退職意向を伝えました。
転職活動当初、リクナのエージェントには45歳以上の書類通過率は2~3%といわれました。
驚いたと同時に「そんなことはないでしょ、私はきっと大丈夫。」と、根拠のない自信を持っていました。
ですが、その自信は見事に打ち砕かれました。
70社応募しても1通も書類が通らなかったのです。
退職を決意したとき、私は「これまでのキャリアがあるし、女性活躍の時代だから何とかなるだろう」と、正直軽く考えていました。
そのため、転職先を決める前に、後任への引き継ぎを優先して会社へ退職の意思を伝えてしまったのです。
この経験から、「50代の転職活動は想像以上に厳しい」という現実を知ると同時に、冷静に戦略を立て直す必要性を痛感しました。
そして、分析と改善を重ねた結果、「現実を理解し戦略を立てれば、50代でも転職成功は十分可能」という確信に至りました。
この記事では、私の実体験を交えながら50代の転職成功に必要なポイントと戦略を説明します。
50代の転職活動が厳しい理由
1. 年齢による採用ハードル

50代転職の最大の壁は「年齢」です。
企業は採用コストと採用後の投資(教育・給与)を回収したいと考えますが、50代では必然的に長期雇用の見込みが必然的に短くなります。
また、これまでの役職や高い年収レンジが採用コストを押し上げ、不利になることもあります。
今は募集要項に年齢制限が明記されないため、書類不通過の理由が本当に年齢かどうかはわかりません。大手のエージェントに理由を聞いてもわからず、対策に苦労しました。
しかし、後でスカウトされたエージェントに聞いたら、募集要項に年齢が書かれていないが企業側が求める人物像にマッチしない年齢はあるといわれました。
この壁を理解しないまま突き進むのは危険です。
2. 即戦力+適応力の両立が求められる

50代転職では、過去の経験だけでなく**「現役レベルの実務力」と「新しいツール・業務フローへの柔軟な適応力」**の両方が求められます。
特に中小〜中堅企業では、管理業務だけではなく、現場で手を動かしながらマネジメントも行える「プレイングマネージャー型」の人材が高く評価されると感じました。
3. 企業文化や組織とのフィット感

50代は価値観や働き方が確立しているため、採用側は「カルチャーフィット」を非常に重視します。
どれだけスキルがあっても、企業文化と合わなければ採用されません。
昔に比べ今は特に重要視されているように感じます。
実際に面接でも「これまでの行動や転職の軸が当社文化と合っていたか1?」という質問が頻繁に出ました。
企業が50代に求める人物像

手を動かせる即戦力
現役レベルの実務スキルを持ち、新しい環境やツールへの適応力を示せること。
「管理だけ」ではなく、現場でも動ける姿勢が重要です。
特に、今までの経験を活かしたうえで、課題解決の提案から実行までを担える人材は重宝されます。
コストに見合う成果を出せる人材
50代の高い年収を維持するには、「即戦力で使えるか?」「改善実績」や「成果」を数字や実績で証明する必要があります。
面接では「何を・どれだけ改善し・どんな成果を出したか」を明確に示し、「御社でどう活かせるか」を具体的に語れる準備が不可欠です。
女性活躍は必ずしも有利ではない
女性活躍推進は国の政策として進んでいますが、50代の転職活動では採用の決め手にならないケースが多いと感じました。
有利に感じたことは一つもありませんでした。
実際、多くの企業は30〜40代前半の女性を引き上げる傾向があり、50代女性は即戦力性や成果で評価されるようです。
また、女性管理職枠があっても条件は厳しく、対象は限られているのが現実です。
よくある失敗パターン

- 過去の肩書きに頼りすぎる
「部長」「課長」といった役職名や勤続年数だけでは評価されません。成果やスキルを具体的に示す必要があります。 - 管理職経験だけで実務力を見せられない
「マネジメントできます」だけでは不十分。現場スキルや改善事例を具体的に提示し、即戦力性を証明しましょう。 - 市場価値の更新を怠る
古い手法やツールへのこだわりは柔軟性がないと見なされます。AIやSaaSなど最新ツールを積極的に学び活用する姿勢が評価されます。
50代転職成功のための4つの鍵

鍵① 募集要項に合わせた職務経歴書
50代の転職活動に限らず、応募する企業の募集要項に書かれたスキル・経験を反映し、応募先ごとに職務経歴書をカスタマイズすることが必須です。
私も汎用的な職務経歴書では書類通過率が0%でしたが、企業ニーズに合わせた書き方に改善してからは書類通過率が劇的に向上しました。
鍵② 50代に強い転職エージェントを活用
大手総合型では45歳以上の通過率は2〜3%と言われました。
70社の書類選考を落ちてからは、どう書類を通過するかをよく考えました。
一つは、年齢層や自分のキャリア層に強い50代転職エージェントや50代向け転職サイトを選ぶ必要があると感じました。
また、希望する企業とコミュニケーションが取れているエージェントも必要だと。
転職サイトに登録しなおし、20人以上のエージェントと面談をしました。
その結果、信頼できる担当者に出会えたことが今回の転職活動を成功した1つの要因になったと思います。
利用した転職サイト
- ビズリーチ
- リクナビダイレクトスカウト
- dodaX
- ミドルの転職
- コンサル特化型媒体など
鍵③ 転職活動はマーケティング&営業
職務経歴書は「商品ページ」、書類選考通過までは「WEBマーケティング」、面接は「営業活動」と考えると分かりやすいです。
企業が求めているニーズを把握し、自分がそのニーズに応えられる存在であることを提示します。
私は媒体に掲載する職務経歴書やスキルをSEO的に最適化し、企業からのスカウトや検索経由での接点を増やしました。
鍵④ 転職の軸と方向性を明確にする
転職活動では、企業が求めていることと自分のやりたいこと・できることが「どれだけ合っているのか?」を明確にする必要があります。
私も当初は「企業支援をしたい」という漠然とした方向性しかありませんでしたが、応募や面談を重ねる中で、「私がやりたいことはコンサルタント職だ。」と業種を絞っていきました。
軸を絞ったことで転職活動の対策が明確になり、通過率も向上しました。
まとめ

50代の転職活動は確かに厳しいですが、**「即戦力性の証明」と「戦略的な活動」**で突破できると思います。
年齢をハンディと捉えず、成果と適応力を武器に戦略をもって挑めば道は開けます。
次回は「50歳からの転職で年収を回復する戦略」を解説します。
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