- 2026年8月8日
初めてのマンション購入。
人生の中でも大きな買い物だから、普通なら何年も前から計画を立て、購入に向けて準備をするものだと思います。
でも、私の場合はまったく違いました。
マンションを買うと決めたのが2022年12月8日。現在のマンションに購入申し込みをしたのが2023年1月12日。
年末年始の休みを挟んでいるので、実質約1か月です。
当時住んでいた賃貸マンションは建て替えのため、2023年3月までに退去することが決まっていました。
それなのに、マンションの購入を決意したのは12月。
物件を探しながら、住宅ローンや中古マンションの購入方法など、必要な情報を同時進行で調べる毎日でした。
初めてのマンション購入だったので、分からないことばかり。
半ば分からないまま決断しなければならないような状況でもありました。
それでも短期間に約30件の物件を見て、2件の申し込みと迷いを経験し、最終的に現在住んでいるマンションに出会いました。
この記事では、47歳の私がマンションを買うと決めてから、約1か月で現在のマンションに申し込むまで、実際にどんな物件を見て、何に迷い、どうやって決断したのかを振り返ります。
「マンションを買いたいけれど、どうやって物件を選べばいいのか分からない」という方に、私の経験が少しでも参考になればうれしいです。
※私がそもそも、なぜ47歳で賃貸ではなくマンション購入を選んだのかは、こちらの記事に書いています。
→ 47歳独身女性が考えた、賃貸からの脱却とマンション購入の理由
最初は「駅近・ペット可」くらいしか決まっていなかった

マンションを購入すると決めたものの、最初から「理想のマンション」が明確に決まっていたわけではありません。
最初に考えていた希望条件は、**「駅から近いこと」「猫2匹と暮らせるペット可物件であること」**など、かなり基本的なものでした。
まずは不動産情報サイトやアプリで気になる物件を見つけては、リストアップするところから始めました。
でも、実際にたくさんの物件を見ていくと、
「駅から何分までなら歩けるのか」
「築年数はどこまで許容できるのか」
「日当たりや眺望はどの程度必要なのか」
「どんな街なら長く暮らしたいと思えるのか」
など、自分が住まいに求めるものが少しずつ具体的になっていきました。
不動産情報サイトの写真や間取り図を眺めているだけでは、自分にとっての「理想の住まい」はなかなか分かりません。
実際に街を歩き、マンションを内覧して初めて気づくことがたくさんありました。
そして私の場合、「こんな家に住みたい」という条件と同じくらい、「こういうところには住みたくない」という感覚も大切にしました。
たくさんの物件を見ることで、自分が何を大事にしているのかが少しずつ分かっていったのです。
約30件を内覧して分かった「写真だけでは分からないこと」

物件探しで最も重要だと感じたのは、実際に現地へ行って物件を「体感」することでした。
これは賃貸でも同じですが、購入するマンションとなると、さらに考えることが増えます。
今の自分が快適に暮らせるかだけではなく、
「この先、このマンションや周辺環境はどうなるのだろう?」
ということまで考えるようになりました。
たとえば、不動産情報サイトで「日当たり・眺望良好」と紹介されていて、価格も魅力的だった物件。
期待して内覧へ行ってみると、近い将来、目の前に眺望を遮る建物が建つ予定があることが分かりました。
また、実際に周辺を歩いてみると、近くのタワーマンションによって日中でも日陰になっている場所が多く、
「物件そのものだけではなく、街まで見ないと分からない」
と実感したこともありました。
購入物件の場合、まだ所有者が住んでいる状態で内覧することもあります。
家具や荷物が置かれているため、何もない部屋よりも実際の生活を想像しやすい反面、荷物が多い部屋では広さや間取りを把握しづらいこともありました。
私は最終的に購入を決めるまで、約30件の物件を見ました。
その経験から、写真や間取り図だけでは分からないことが想像以上に多いと感じています。
途中から、内覧する前に自分で街を歩くようになった
最初の頃は、少しでも気になる物件を見つけると、そのまま内覧を申し込んでいました。
でも、物件数が増えてくると、週末だけでは時間が足りません。
そこで途中から、内覧の仕方を変えました。
平日に物件情報を見て気になるマンションがあれば、まず一人で駅からマンションまで歩いてみる。
街の雰囲気や道路の交通量、夜でも安心して歩けそうか、周囲にどんな建物があるのかを確認してから、週末に内覧するかどうかを決めるようにしました。
以前住んでいた家が片側4車線の幹線道路沿いにあり、車の音がかなり気になった経験があったため、今回は**「できるだけ静かな環境に住みたい」**という条件もありました。
そのため、交通量の多い道路沿いの物件は候補から外していきました。
一方、最終的に購入したマンションは線路の近くにあります。
内覧の際に窓を閉めて確認すると、電車の音はほとんど聞こえなかったため問題ないと思っていました。
ところが実際に住んでみると、24時間換気口があります。
夜や朝など周囲が静かな時間になると、その換気口から電車の音が聞こえることに気づきました。
内覧でしっかり確認したつもりでも、実際に暮らして初めて分かることはあります。
これは購入後に気づいた、私自身の反省点のひとつです。
内覧を重ねて確認するようになった5つのこと
約30件の物件を見る中で、私が内覧時に確認するようになったのは、主に次の5つです。
- 駅からマンションまでの街並み
夜遅く帰宅しても安心して歩けるか。街灯や人通り、周辺施設なども確認しました。 - 窓からの景色と日当たり
前に建物が迫っていないか、日差しが入るかだけではなく、周辺に建築予定がないかも気にするようになりました。 - 空気や臭い
窓の下にゴミ置き場や排気口などがないかも確認しました。実際、検討した物件のひとつは寝室予定の部屋の下がゴミ置き場だったため、最後まで気になりました。 - 騒音
幹線道路や線路が近い場合は、窓を開けた状態だけではなく、閉めた状態でも音を確認しました。 - ハザードマップ
内覧前にも確認し、洪水などの災害リスクも物件選びの判断材料にしました。
物件をたくさん見るのは大変でしたが、内覧を重ねるたびに自分の判断基準がはっきりしていきました。
1件目はスピード負け。2件目は仮申し込みしても決めきれなかった

現在のマンションに出会うまでに、他の2件の物件に申し込みをしました。
1件目は、申し込みのスピードで負けた
1件目は「ここならいいかもしれない」と思い、購入申し込みをしました。
ところが、すでに別の購入希望者が先に申し込んでおり、私は2番手。
結局、その物件を購入することはできませんでした。
中古マンションの場合、条件の良い物件には複数の購入希望者が集まることがあります。
この経験で、
「いいと思った物件が、いつまでも待っていてくれるわけではない」
ということを実感しました。
2件目は、200万円の値下げ交渉までした
次にかなり購入を迷った物件がありました。
そのマンションは、
- 築18年で水回りのリフォームが必要
- 駅から徒歩11分
- ただし人気のあるエリア
- バス停からは徒歩3分
- 寝室にしようと思っていた部屋の下がゴミ置き場
という物件でした。
駅から少し遠く、リフォームも必要。
それでも人気エリアだったため、将来売却することを考えても悪くない物件だと思いました。
そこで、200万円の値下げを希望して仮申し込みをし、審査を進めることにしました。
まだ手付金を支払って契約した段階ではありませんでしたが、自分としてはかなり購入に近づいたつもりでした。
ところが、申し込みを進めても、
「本当にこのマンションでいいのかな……」
というモヤモヤが消えませんでした。
間取りや立地など、条件をひとつずつ見れば、決して悪い物件ではありません。
それなのに、どうしても「ここに決めよう」と思い切れない。
そして私は、仮申し込みをしたあとも物件を探すのをやめられませんでした。
仮申し込みの翌朝、ベッドの中で今のマンションを見つけた

2件目の物件に仮申し込みをした翌朝。
普通なら、もう物件探しを終えていてもおかしくありません。
でも、私はまだ納得できていませんでした。
朝、ベッドの中でスマホを開き、いつものように不動産情報サイトを見ていました。
すると、新しく掲載された物件が目に入りました。
それが、現在私が住んでいるマンションです。
条件を見てみると、
- 希望していたエリア
- 駅徒歩5分
- 築8年
- 理想に近い1LDKの間取り
- 面積は36㎡と少し狭い
- シューズクローゼットとトランクルームがある
という物件でした。
36㎡という広さは、私が当初考えていたより少し狭めでした。
でも収納が多いため、工夫すれば十分暮らせそうです。
「これ、いいかもしれない」
そう思って、すぐに担当者へ連絡しました。
ところが担当者からは、先に申し込みを進めている物件がある状態では、新しい物件の申し込みを同時に進めることはできないと言われました。
そこで私は、2件目の物件について、どうしてもモヤモヤが消えないことを正直に話しました。
すると担当者は、
「一旦、先の物件の申し込みを止めましょう。高額なお買い物でございますので、後悔のないようお手伝いさせていただきます。」
と言ってくれました。
その言葉を聞いて、
「やっぱり、モヤモヤを抱えたまま購入を決めるのはやめよう」
と思いました。
2件目の申し込みを止め、私は新しく見つけたマンションの内覧を優先することにしました。
内覧した瞬間、「ここだ」と思った

新しく見つけたマンションを内覧して、私はすぐに、
「ここだ」
と思いました。
それまで約30件の物件を見てきましたが、これまでの物件とは違い、私が希望していた条件をほぼ満たしていました。
築8年と比較的新しく、前の所有者は出張が多かったそうで、室内はとてもきれいな状態でした。
大きなリフォームをする必要もなく、壁紙を張り替える程度でそのまま暮らせそうです。
売却を担当する大手不動産会社による設備チェックも行われており、事前に不具合があった場所は修繕されていました。
そして何より、
駅徒歩5分という利便性と、希望していたエリア。
36㎡という広さだけは当初の希望より少し小さかったものの、シューズクローゼットやトランクルームがあるため、収納面では十分カバーできると考えました。
それまで物件を見るたびに、
「ここはいいけど、ここが気になる」
という部分がありました。
でも、このマンションは、
「この条件なら、ここに住みたい」
と素直に思えました。
その場で購入する意思を固め、購入申し込みをすることにしました。
価格については、端数分にあたる80万円の値下げ交渉もお願いしました。
後日、売主さんから承諾をいただくことができました。
そして2023年1月12日。
現在住んでいるマンションへの購入申し込みをしました。
マンションを買うと決めた2022年12月8日から、約1か月後のことでした。
物件探しをしていた2023年1月、価格と金利の状況は?
私がマンションを探していた2022年12月から2023年1月頃は、都心部のマンション価格はすでにかなり高くなっていました。
一方で、住宅ローン金利については、**「これから上がるのではないか」**という話も出始めていた時期でした。
私自身、物件を探している中で、それまで勢いよく動いていたマンション市場が、一時的に少し落ち着いたように感じたことを覚えています。
現在のマンションも、私が見つけたときには価格が一段下がった状態で掲載されていました。
結果的には、そのタイミングで購入できたことも大きかったと思います。
ただ、私は市場が落ち着くタイミングを狙って、このマンションを見つけたわけではありません。
2件目に仮申し込みまでしても納得できず、
「本当にこれでいいのかな」
と思いながら、翌朝もベッドの中で物件を探していた。
そのとき、偶然新しく掲載された現在のマンションを見つけました。
マンション価格がこの先上がるのか、下がるのか。
住宅ローン金利がどうなるのか。
当時の私にはもちろん分かりませんでした。
だからこそ、市場の動きを予想して待つというより、自分が納得できる物件が出てきたときに判断できるようにしておくことが、私にとっては大切だったのだと思います。
1か月でマンションを決められた理由
私はマンション購入を決めてから、約1か月で現在のマンションへの購入申し込みをしました。
「1か月でマンションを買った」と聞くと、
「そんなに早く決めて大丈夫?」
と思う方もいるかもしれません。
私自身、振り返るとものすごいスピードだったと思います。
でも、何も考えずに勢いだけで購入したわけではありません。
短期間に約30件の物件を見て、実際に街を歩き、内覧を重ねました。
1件目では申し込みのスピードで負けました。
2件目では仮申し込みまで進めても、どうしてもモヤモヤが消えませんでした。
そうした経験を繰り返すうちに、
「絶対に欲しい条件」
「妥協できる条件」
「どうしても譲れない条件」
が、自分の中ではっきりしていったのだと思います。
だからこそ、今のマンションに出会ったとき、
「ここなら決められる」
と思えました。
1か月という短い期間でしたが、私にとっては約30件の物件を見て、迷って、失敗もしたからこそできた決断でした。
マンション探しでは、「完璧な物件」を探し続けると、いつまでたっても決められないのかもしれません。
でも、自分が大切にしたい条件を知っていれば、納得できる物件に出会ったときに決断することができます。
私にとって、その物件が今のマンションでした。