- 2026年3月31日
はじめに
前回の記事「中古マンション購入から3年、現在の資産価値を調べてみた」では、2023年に購入した中古マンションの現在の資産価値を調べました。
購入価格4,600万円だったマンションが、HowMaのAI査定では6,170万円。購入時と比べると、査定額は約34%上昇しています。
ニュースで見ていた「マンション価格の上昇」が、自分の住んでいるマンションでも実際に起きていたことに、ちょっと驚きました。
でも、調べているうちに、今度は別の疑問が出てきました。
「この価格って、この先も続くの?」
ここ数年、東京のマンション価格は大きく上昇しています。
一方で、住宅ローン金利は上昇し、日本全体では人口減少も進んでいます。
「マンション価格は、これからも上がるの?」
「それとも、そろそろ下がるの?」
そこで今回は、東京23区を中心に、新築・中古マンションの市場データを調べながら、これからのマンション価格について考えてみました。
東京23区のマンション価格は、どれくらい上がった?
実際に東京のマンション価格は、これまでどのくらい上がってきたのでしょうか?
まずは、東京23区の新築・中古マンション価格の推移を調べてみました。
新築マンションの価格推移

出典・データ元:不動産経済研究所
東京23区の新築マンションは、2016年以降上昇傾向が続いています。特に2023年以降は平均販売価格が1億円を大きく超え、2025年には1億3,613万円となっています。
中古マンションの価格推移

※出典・データ元:国土交通省「不動産情報ライブラリ」
国土交通省の公開データに掲載された東京23区の中古マンション取引をもとに、各年の平均値・中央値を算出してみました。
中古マンションも上昇傾向が続いています。今回集計した取引データでは、平均取引価格が2016年の3,562万円から2025年には6,017万円まで上昇しています。
グラフを見ると、新築・中古ともに、ここ数年で東京23区のマンション価格が大きく上昇していることが分かります。
こうして数字で見てみると、「マンション価格が上がっている」というニュースが、よりリアルに感じられます。
※新築と中古では、築年数や物件の広さ、価格帯などの構成が異なるため、平均価格を単純に比較することはできません。
新築・中古それぞれの価格推移を参考にしてください。
東京のマンション価格が上がった理由
では、なぜこれほど価格が上がったのでしょうか。
いくつかの要因が重なっているようです。
東京への人口・世帯の集中
日本全体では人口減少が進んでいます。
それなのに、なぜ東京の住宅需要は強いのでしょうか。
その理由の一つが、東京への人口や世帯の集中です。
また、人口だけではなく、世帯の数や構成を見ることも重要です。
単身世帯が増えれば、人口が大きく増えなくても、住宅を必要とする世帯は存在します。
新築マンション価格の上昇
建築資材費や人件費、土地価格などの上昇も、新築マンション価格を押し上げています。
新築価格が上がると、購入者の一部が中古マンションに目を向けることも考えられます。
そして、
新築価格の上昇
↓
中古マンションへの需要
↓
中古価格にも影響
一つの流れとして考えられます。
東京では住宅を簡単に増やせない
東京だからといって、マンションを好きなだけ建てられるわけではありません。
土地の価格や用途地域、容積率、権利関係、再開発など、さまざまな条件があります。
そのため、需要が強いからといって住宅供給をすぐに大幅に増やせるわけではありません。
外国人の購入も影響している?
東京のマンション価格について調べていると、「外国人による購入」という話もよく目にします。
実際、都心部では海外からの購入も見られます。
国土交通省の調査では、2025年上半期に東京23区で新築マンションを取得した人のうち、国外に住所がある人による取得は3.5%。都心6区では7.5%でした。
ただし、これは国籍ではなく「住所が国外にあるかどうか」で集計された数字です。そのため、日本人の海外居住者が含まれる一方、日本に住んでいる外国籍の人は含まれていません。
現時点では、外国籍の人が東京23区のマンションをどれくらい購入しているのかを正確に把握できるデータはありません。
国土交通省も、今後、不動産登記で国籍の把握が可能になれば、国内居住の外国人も含めて調査するとしています。
そのため、外国人による購入が東京のマンション価格にどの程度影響しているのかは、現時点では判断が難しいと言えそうです。
マンション価格はこれからどうなる?
ここが、今回一番気になったところです。
これまでのデータを見れば、東京23区のマンション価格が上昇してきたことは分かりました。
では、この上昇はこれからも続くのでしょうか?
もちろん、未来のマンション価格を正確に予測することはできません。
この間、友人と不動産の話をしていて、
「今、信じられないぐらい上がってるからバブルかな?そろそろ下がるかもしれないよね?」
と話したところ、
「それ、もう何年も前からずっと言われてるけどね。それでもずっと上がってるんだよ」
と言われました。
確かに、私が3年前にマンションを購入したときは、まさかこんなに価格が上がるとは思っていませんでした。
「大きく下がらなければいい」くらいに思っていたので、嬉しい誤算、というかポジティブサプライズです。
そこで、これからの価格に影響しそうな要因を、**「上がる要因」と「下がる要因」**に分けて、私なりに考えてみました。
マンション価格が上がる要因
東京への住宅需要
日本全体では人口減少が進んでいます。
それでも東京23区には、仕事や企業、交通、教育、医療などが集まっており、今後も一定の住宅需要が続くと考えられます。
また、人口だけではなく、世帯数や世帯構成を見ることも重要です。
単身世帯が増えれば、人口が大きく増えなくても住宅を必要とする世帯は存在します。
そのため、「日本の人口が減る=東京23区の住宅需要も同じように減る」ではないと考えています。
建築費・人件費の高止まり
これまでマンション価格が上昇してきた背景には、建築資材費や人件費の上昇もありました。
今後も物価や賃金が上昇する環境が続けば、マンションを建てるためのコストも高い状態が続く可能性があります。
建築費や人件費が高いままであれば、新築マンションを以前と同じ価格で供給することは難しく、新築マンションの価格が下がりにくい要因の一つになると考えられます。
新築価格の高止まり
新築マンションの価格が高ければ、「中古を選ぶ」という人が出てきます。
その結果、中古マンションへの需要が高まり、中古価格を下支えする可能性があります。
新築と中古は別の市場ですが、新築価格が中古価格に影響を与えると考えられます。
住宅を簡単に増やせない
東京23区では、需要が増えてもマンションをすぐに大量供給できるわけではありません。
土地の価格や用途地域、容積率、権利関係、再開発など、さまざまな条件があります。
そのため、住宅需要がある一方で、供給を簡単に増やせないことも、価格が大きく下がりにくい理由の一つになると考えています。
マンション価格が下がる要因
住宅ローン金利の上昇
今後のマンション価格を考えるうえで、気になるのが住宅ローン金利の上昇です。
マンション価格が高くなっているうえに金利まで上がれば、購入者の負担は大きくなります。
実際、私自身も変動金利で住宅ローンを組んでから、たった3年で金利が1%近く上昇しています。
その結果、購入できる価格帯が下がったり、購入を見送る人が増えたりすれば、価格上昇が鈍化する可能性があります。
価格が上がりすぎれば、購入できる人が限られる
東京23区の新築マンション価格は、すでに平均で1億円を超えています。
ここまで価格が上昇すると、購入できる人は限られてきます。
価格が上がり続ければ、購入できる人が減り、需要そのものが弱くなる可能性もあります。
そうなれば、価格上昇が鈍化したり、価格が下落したりする可能性があります。
日本全体では人口減少が続く
東京23区の住宅需要が強くても、日本全体では人口減少が続いています。
将来的に世帯数も減少すれば、日本全体の住宅需要が縮小する可能性があります。
東京23区がその影響をまったく受けないとは言い切れません。
東京23区のマンション価格をどう考える?
ここまで調べてみると、価格が上がる要因と下がる要因の両方があることが分かりました。
ただ、私自身は今回のデータなどから、東京23区のマンション価格は、長期的には上昇する方向だと考えています。
もちろん、これまでと同じペースで上がり続けるとは思っていません。
価格が高くなれば購入できる人が減りますし、住宅ローン金利の上昇も購入のハードルになります。
そのため、今後は価格上昇のペースがこれまでより緩やかになったり、一時的に価格が下がったりする可能性はあると思います。
それでも、東京23区には住宅需要が集まりやすく、供給を簡単に増やせないという構造があります。
さらに、私は人口減少時代だからこそ、都市部への集中が続く可能性もあると考えています。
地方の人口減少が進み、交通や生活インフラなどの利便性に差が出てくれば、仕事や生活の利便性を求めて、都市部に人が集まる動きは続くのではないでしょうか。
副首都構想などによって、東京以外の都市が発展する可能性はもちろんあります。
それでも、日本全体の人口が減少していく中で、人や企業、仕事、資本がすべて均等に地方へ分散していくとは限らないと思っています。
むしろ、利便性の高い都市に人やお金が集まり、その中でも特に利便性の高いエリアに需要が集中していく可能性があります。
また、もし今後、所得や資産の格差が広がれば、資産を持つ人や高い所得を得られる人ほど、利便性の高い東京23区に住居や資産を求めるという動きが強くなる可能性もあります。
だから私は、
「日本の人口が減るから、東京23区のマンション価格も下がる」
とは、単純には考えていません。
むしろ人口減少が進むからこそ、**「どこに人とお金が集まるのか」**が、これからの不動産価格を考えるうえで重要になるのではないかと思っています。
もちろん、大規模な自然災害や金融危機など、通常の市場環境とは異なる出来事が起きれば話は別です。
まとめ
今回、東京23区の新築・中古マンションの価格推移を調べ、価格が上昇してきた背景や、これからの価格に影響しそうな要因について考えてみました。
これまでと同じペースで上がり続けるとは限りませんが、私は、東京23区のマンション価格は、短期的には上下しながらも、長期的には上昇する方向ではないかと考えています。
もちろん、未来の価格を正確に予測することはできません。それでも今回、市場データを調べてみたことで、「日本の人口が減るから、東京23区のマンション価格も下がる」と単純には言えないと感じました。
一方で、マンションは購入したときの価格だけを見ていればいいわけではありません。住宅ローン金利や管理費、修繕積立金など、購入後の負担も時間とともに変わっていきます。
次回は、以前の記事で紹介した「40代、独身女性のマンション購入費用の詳細と内訳を公開!」から3年が経った現在、実際の住居費がどのように変わったのかを振り返ってみたいと思います。
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中古マンション購入から3年、資産価値を調べてみた
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